今夜のディナーはポークソテーだ
丸焼きにした雌豚を前にして私は祈った
もしも私が今夜、お前を食べなければ
お前は、もう少しばかり生きていけたかもしれない
しかし私に食べられるが為に寿命を迎えた
人に食べられやすいように
弱く肉の多い固体の交配により作られたお前達は
人に食べられる為に餌を与えられ
子孫を残す事が出来る。
そして人に食われ死んでいく
それがお前の運命なのさ
案ずる事は何もない
私達人間も同じなのだよ
産まれたら教育され仕事をして死んでいく
労働力として生かされてるだけだ
もしも仕事なんてせずに毎日、遊んで暮らす事が出来れば
私達はもっと長生き出来る
命を削って社会の役にたつことで生かされてるにすぎない
豚共が人の役にたつために生かされ
最後は食い殺されて死んでいくのと同じ様に
社会の役にたつ為に生かされ
労働力として国に食い殺されて死んでいく
さて、私がディナーのメインディッシとして
お皿の上に乗るのはいつだろう?
その時まで生きるだけさ
自分らしくな
私は豚を食べた
命の味がした。
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